古民家再生
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1 現地再生
現地再生は、建物の傷み具合や再生後の使い方や住まい方、間取りによって、その工事の中身が大きく変わる。
一度建物をすべて解体しなければならない場合もあれば、簡単なリフォーム程度に収まる場合もある。
コスト節減などから、できるだけ半解体にとどめ、現状を残しながら修復する方法をとることが多い。
基本的な構造は変えないため、建物の歪みの修正、腐った部材の交換や補修が工事の多くを占めることになる。
いわゆる仕口や継手などを加工する本工事 の量が少なくて済むため、工期も短くてすむ場合が多い。
建物を解体せずに基礎を交換・修理するために、建物全体を持ち上げる揚家(あげや)や横方向に移動する曳家
(ひきや)を行うこともある。
2 移築再生
移築再生は全解体した建物の構造体のほとんどを使用レかつ建築場所を移勤して再生することである。
移築する建物については、自分で見つける必要がある。敷地条件や間取りによって、建物の一部を削ったり増築したり
することも多い。この整合性を確認し、歪みを補正したり全体のバランスを見るために、仮組み(建て方前に梁組みを
中心に試験的に組み上げること)を行うことも多い。
移築再生では建築基準法等をクリアするため、従来はなかった筋違や金物が使用されることもある。すべて昔のまま
再生するというのではなく、新しい技術を取り入れたり、空間構成を変化させたりと、現代のライフスタイルに合わせた
設計が可能である。
3 部分再生
部分再生は移築再生の一つであるが部屋単位で新築建物に組み入れ、再生することである。
4 古材利用
古材利用は解体された建物の柱や梁を新築建物の部材として使用したり、別々の建物の古材を組み合わせて1軒の
建物を建築したりすることである。仕口の加工は新たに行う。
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